2025年12月から「スマホ新法(スマホソフトウェア競争促進法)」が施行されます。これにより、アプリストアや決済方法の自由度が広がり、私たち消費者・ユーザーの選択肢は増えます。しかし、その一方でセキュリティリスクや判断の難しさも同時に拡大することになります。
この記事では、新しい時代に向けて 「自分がどれだけリスクにさらされているのか」 を確認できるチェックリストをご紹介します。さらに、診断結果に応じた具体的な解決策も解説します。
スマホ新法で変わること
スマホ新法の施行により、これまでAppleやGoogleが独占的に管理していたアプリストアや決済システムが開放されます。
これにより、外部のアプリストアからアプリを入手できるようになったり、決済手段を自由に選べるようになったりします。
一見すると「便利で自由」ですが、裏を返せば「安全の保証が弱まる」ということでもあります。つまり、ユーザー自身がこれまで以上に慎重な判断と対策を求められる時代になるのです。
リスク診断チェックリスト
以下の質問にYES/NOで答えてみましょう。自分がどの程度リスクにさらされているかを確認できます。
セキュリティ編
- 外部ストアからアプリを入れたことがある、または入れてみたいと思ったことがある
- アプリをインストールするときに「カメラ」「位置情報」「マイク」などの権限要求をあまり気にしない
- OSやアプリのアップデート通知を放置することが多い
- ウイルス対策アプリやセキュリティアプリを導入していない
決済・お金編
- アプリ内課金やネット決済でクレジットカード番号を直接入力することがある
- 限度額を低くしたサブカードやプリペイドカードを用意していない
- 「安いから」という理由だけで、よく分からない決済手段を使ったことがある
情報リテラシー編
- SNSや広告で話題になったアプリをレビューを調べずにインストールする
- アプリの提供元がどんな会社か調べたことがない
- 「App StoreやGoogle Play以外でも同じくらい安全」だと思っている
家族・利用環境編
- 子どもや高齢者が自分のスマホを触ることがある
- 家族が外部ストアを勝手に使ってしまう可能性がある
- 仕事用とプライベート用の端末を完全に分けていない
診断結果の目安
YESの数を合計してみましょう。
- YESが0~2個: 基本的には安全圏。ただし油断は禁物。定期的な見直しを心がけましょう。
- YESが3~5個: 危険度は中程度。外部ストア解禁後は被害に遭いやすいので、早めに利用習慣を改善することが必要です。
- YESが6個以上: 危険度は高いレベル。新法施行後は「狙われる側」に回る可能性が大きいです。直ちにセキュリティ対策を導入してください。
リスク別アクションプラン
診断結果に応じて、今からできる具体的な対策を確認しましょう。
セキュリティ対策が必要な方
ウイルス対策アプリやセキュリティアプリを導入し、必ずOSやアプリを最新の状態に保ちましょう。自動アップデートを有効にしておくと安心です。
決済リスクが高い方
ネット決済専用のサブカードや、限度額の低いプリペイドカードを活用しましょう。Apple PayやGoogle Pay、キャリア決済などの大手サービスを優先することも安全につながります。
情報リテラシーに不安がある方
アプリを入れる前に必ずレビューを確認しましょう。また、提供元の会社を調べる習慣を持つことで、詐欺アプリを避けやすくなります。
家族や業務で利用している方
子どもや高齢者が触る端末にはフィルタリングやファミリー管理を設定しましょう。仕事で使う端末は外部ストアを利用せず、プライベートと分けるのが鉄則です。
まとめ
スマホ新法は「自由」と「リスク」を同時に拡大させます。これまでプラットフォーム企業が肩代わりしてくれていた安全管理を、これからはユーザー自身が担うことになります。
つまり、情報強者はより自由に便利にスマホを使いこなし、情報弱者は思わぬ被害に遭う可能性が高まるということです。
大切なのは「自分のリスクを自覚し、必要な対策を今から整える」こと。チェックリストを通じて弱点を洗い出し、スマホ新法時代を安全に楽しむ準備を始めましょう。
コメント