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食品添加物は本当に健康に悪いの?
「化学調味料は体に悪い」「人工甘味料はがんになるかも」――そんな声、よく耳にしますよね。でも本当にそうなのでしょうか?
この記事では、代表的な食品添加物(MSG・保存料・人工甘味料・着色料など)について、リスクを心配する意見と、安全とする意見の両方を、科学的な視点で整理してお伝えします。
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1. グルタミン酸ナトリウム(MSG)
● 用途:うま味調味料として加工食品や外食で使用。
● 心配されていること:頭痛やほてりなどの「中華料理症候群」、肥満や神経への影響を指摘する動物実験。
● 科学的な見解:FAO/WHO、FDA、欧州の安全機関などが「適量なら安全」と評価。中華料理症候群は科学的には否定されつつある。
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2. 人工甘味料(アスパルテームなど)
● 用途:ゼロカロリー飲料、ダイエット食品に使用。
● 心配されていること:発がん性の可能性(WHOのIARCが「可能性あり」と分類)。長期使用での体重増加リスク。
● 科学的な見解:WHO・FAO合同機関(JECFA)は「1日40mg/kg体重までなら安全」。多くの国がこの基準で容認。
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3. 保存料・発色剤(例:亜硝酸ナトリウム)
● 用途:食品の腐敗防止、加工肉の色をきれいに保つ。
● 心配されていること:体内で発がん性物質に変化する可能性。加工肉の摂りすぎでがんリスク上昇との指摘も。
● 科学的な見解:使用量はごくわずかで、野菜に含まれる硝酸塩よりも少ない。国の安全基準を守れば問題なし。
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4. 着色料(例:タール系色素)
● 用途:お菓子や飲料などの色を鮮やかにする。
● 心配されていること:子どもの多動やアレルギーとの関連。発がん性の疑いが過去にあった色素も。
● 科学的な見解:現在使われている色素は厳しく管理され、安全性の確認済み。使用量もごく少量。
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5. pH調整剤・香料など
● 用途:食品の味や日持ちを安定させる。
● 心配されていること:具体的な成分が表示されないケースがあり、不透明さに不安の声。
● 科学的な見解:使われている成分(クエン酸など)は安全性が高く、ほとんどが自然由来や体内でも分解されるもの。
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じゃあ、どう考えればいいの?
- どんな成分でも「量が多すぎれば害」になりうる
- 国の基準で許可された量なら基本的に安全
- 体質によっては合わない人もいる(過敏症など)
- 気になるなら表示を見て避けるのもOK
つまり、一律に「全部悪い」「全部安全」と決めつけるのではなく、自分の体調や考え方に合わせてバランスよく付き合うことが大切です。
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まとめ
食品添加物は、正しく使えば便利で安全な「縁の下の力持ち」。でも不安があれば、自分で選べる時代です。
ぜひ、表示ラベルや原材料を見て、自分に合った食品選びをしてみてください。
▼気になる添加物が入っているかチェックするなら
「知って選ぶ」が、健康と安心につながります。
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